子どもの肌 真皮(しんぴ)
2016/05/17
一番深い層を「真皮」といい編目状にはりめぐるコラーゲン繊維や弾力性のあるエラスチンが皮膚の弾力を保つためにふわふわのクッションの役割をしています。
その中には、血管やリンパ管・汗腺などがあります。
○血液を身体の細部に送る毛細血管は真皮内までで止まっているので、栄養豊かな血液でないと真皮は健康になりません。皮膚表面を綺麗にするには血液を健康に保つことが重要ですね。
毛細血管は2才まで大人レベルまで発達するのですが、栄養障害や運動不足、過度なストレスなどで未発達状態のまま大人になることもあります。
○リンパ管も血管と同様、体内に張り巡らされ体内の老廃物を排出する機能を担っていますが、幼少期には十分な発達をしておらず思春期にかけて完成をします。しかし、幼少期に紫外線を過剰に浴びることによって機能が低下することが知られています。
真皮内のリンパ管が幼少期の紫外線暴露で十分な発達が出来なくなり、体内老廃物を排出する機能が弱まるのは心配です。
○汗を分泌する汗腺には、エクリン腺とアポクリン腺があります。
エクリン腺は全身に200~500万個程あり、1cm2に換算すると300個以上があるそうです。人間が出す汗の殆どはこのエクリン腺からの汗であり特に額や掌および足の裏に多いことを考えると汗が出やすいところを予測できますね。
アポクリン腺は一端を表皮に伸ばし脂質やタンパク質などを多く含む乳白色の分泌物を皮膚の上に分泌します。分泌物は皮膚の常在細菌の作用で分解して臭いを発することにより、フェロモンとして機能しています。
子ども特有の甘い匂いもこのせいでしょうか?
しかし、一部体臭として敬遠されることもあるようです。アポクリン腺は、思春期に発達するので急に子どもの体臭が気になることもあるようです。食べ物や運動・ストレスそして常在菌を疑ってみるのも良いでしょう。
その他、神経系、知覚神経(自由神経終末、終末小体、マイスネル小体、パチニ小体)、自律神経も存在しています。